習慣新書

新書を片っ端から紹介していくブログです。1年間に200~300冊程度紹介するのを目標にしています。

朝日新書

郊外に住む人の心臓に悪い本  『東京どこに住む?』朝日新書 速水健朗

戦後第3回目の人口東京一極集中が始まっている。第1回が高度成長期だ。この時期の人口東京一極集中は、日本社会にとって好ましい高度成長だった。重化学工業を発達させ経済大国へと発展するためには、工業に携わる都市住民の増加は不可欠である。第2回目…

左翼系学者の挑戦と限界   『「安倍一強」の謎』(朝日新書) 牧原 出

民主党政権が終焉し、政治の世界では「安倍一強」時代が続いている。本書は左翼系の大学教授がその謎の解明に挑戦した著作である。 第1章では、与党しか知らなかった自民党が、3年間の民主党政権を経験して「政権交代を知る」より逞しい政党に変化したと分…

沖縄問題を除けば参考になる、沖縄独立派の著作  『使える地政学』朝日新書 佐藤優

地政学とは地理的な環境が政治的、軍事的、経済的な側面で国家や民族に与える影響を、イデオロギーを排して冷静に分析しようとする学問である。 本書は、地政学に基づいて2016年現在の国際情勢を読み解いた書物だ。 日本では、イデオロギーで世の中を捉えよ…